基礎知識

遺品整理で見つけた着物のサイズの見方|身丈・裄・M/L/LLの読み方

執筆:きもの査定ガイド編集部
この記事の結論

遺品整理や譲り受けた着物のサイズは、身丈・裄・身幅という3つの寸法とM/L/LLなどの号数表示で確認できます。自分の体に合うかの簡単な測り方と、合わない場合のお直し・買取という選択肢の考え方を解説します。

遺品整理で見つかった着物を「自分で着られるか」「手放すか」判断するには、まずサイズが体に合うかを確認する必要があります。着物のサイズは洋服のような統一規格ではなく、身丈(みたけ)・裄(ゆき)・身幅(みはば)という3つの寸法とM/L/LLなどの号数表示で判断します。この記事では、寸法の見方と自己採寸の方法、サイズが合わなかった場合の選択肢を整理します。

着物のサイズを見る前に知っておきたいこと

洋服のS・M・L表記と違い、着物の号数表示は仕立てた店や年代によって基準が異なります。数センチの違いでも着姿や着心地に影響が出やすいため、号数だけで判断せず、実際の寸法を確認することが大切です。

  • 遺品整理で見つかった着物は仕立てられた年代が古いことが多く、当時の平均身長を基準に仕立てられている場合がある
  • 自分の体に合わなくても、お直しで着られるようになるケースと、買取・リメイクに回した方がよいケースがある
  • サイズの合う・合わないは価値とは別の話で、証紙・落款の有無など査定のポイントは「証紙・落款とは?着物の価値を左右するサインの読み方」も参考になる

サイズを構成する3つの寸法

着物のサイズ表記でまず確認すべきは、次の3寸法です(きものレンタリエ「着物のサイズはどう見ればいい?」ほか業界の一般的な解説を参照)。

寸法測る場所合わないとどうなるか
身丈(みたけ)衿付けから裾までの長さ。身長にほぼ対応する短いと裾が上がりすぎる/長いとおはしょりの調整で対応できる場合がある
裄(ゆき)背中心から手首の骨(くるぶし)までの長さ短いと手首が出て見える/長いと余りが目立つ
身幅(みはば)前幅と後幅を合わせた胴回りの幅狭いと着崩れしやすい/広いと着付けで余りが出る

このうち裄は身丈よりも融通が利きにくいとされ、サイズ選びで優先して確認したい寸法です。

M・L・LLなど号数表示の目安

既製品の着物にはM・ML・L・LLなどの号数が付いていることがありますが、店舗やブランドごとに基準が異なるため、あくまで目安として扱いましょう(銀座きもの青木「身長別サイズガイド」を参考に一般的な目安を整理)。

号数目安対応身長の目安
M153cm〜158cm
ML155cm〜163cm
L160cm〜165cm
LL163cm〜170cm

範囲が重なっているのは、店舗ごとに基準寸法が異なるためです。号数表示だけで判断せず、実際の身丈・裄の実測値を確認することをおすすめします。

自分の寸法を測る・照らし合わせる方法

遺品の着物が自分に合うか確認する簡単な方法は次のとおりです。

  1. 裄を測る:腕を斜め45度に伸ばし、背中心から手首の骨までをメジャーで測る
  2. 身丈を確認する:自分の身長とほぼ同じか、5〜10cm程度の差に収まっているかを見る
  3. 着物側を実測する:着物を平らに広げ、衿付けから裾までの長さ(身丈)、背中心の縫い目から袖口までの長さ(裄)を測る
  4. 両者を比較する:差が数センチ程度ならお直しの範囲内に収まることが多いが、目安は業者・和裁士により異なる

サイズが合わない場合の選択肢

測った結果サイズが合わなかった場合、主に3つの選択肢があります。

選択肢内容向いているケース
お直し(寸法直し)縫い代の範囲内で身丈・裄などを調整する差が数センチ程度で、思い出として着たい場合
仕立て直し一度反物に戻し(洗い張り)、改めて仕立てる差が大きい、生地の状態を活かしてサイズを大きく変えたい場合
買取・リメイク着ずに専門業者に査定・買取や小物へのリメイクを依頼するサイズが大きく合わない、証紙・落款があり査定価値が見込める場合

お直し・仕立て直しの可否や費用は生地の状態・縫い代の余裕によって異なり、和裁店・呉服店によっても対応や料金が異なります(山中呉服店「着物を大きく小さくするサイズ直し」など2026年時点の解説を参照)。証紙・落款があり作家物・伝統工芸品の可能性がある場合は、お直しの前に査定を検討する価値もあります。詳しくは「作家物・伝統工芸品の着物の特徴と価値の見極め方」もあわせてご覧ください。

注意

  • 本記事のサイズ表記・号数の目安は一般的な解説であり、店舗・ブランド・年代によって基準は異なります。個別の着物の適合を保証するものではありません。
  • お直し・仕立て直しの可否や費用は生地の状態・縫い代の余裕により異なります。正確な見積もりは和裁士・呉服店に直接ご相談ください。
  • 買取・査定の相場や対応は業者・市場動向により変動します。本記事の記述は情報取得時点(2026年7月)のものです。
  • サイズが大きく合わない着物や、証紙・落款があり高価値が疑われる着物は、自己判断でお直しに出す前に専門業者へご相談ください。

きもの査定ガイド編集部

編集部

着物の買取・査定・お手入れの情報を、初心者にもわかりやすく届ける編集チーム。

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