お手入れ・保管

着物のクリーニング&しみ抜きガイド——自分で応急処置していい汚れの見分け方

執筆:きもの査定ガイド編集部
この記事の結論

着物のシミは種類によって対処法がまったく異なります。家庭でお手入れできる汚れとプロに任せるべき汚れの見分け方、丸洗い・しみ抜きの料金相場、業者選びのポイントをまとめました。

着物についたシミは、自己判断でこすると繊維に染み込んで悪化することがあります。まずは汚れの種類を見極め、家庭で対応できるものとプロのしみ抜きに任せるべきものを切り分けることが、着物を長持ちさせる第一歩です。

着る前に知っておきたい「シミの3タイプ」

シミは成分によって対処法が変わります。自己判断での水洗い・ゴシゴシ拭きは、かえってシミを広げたり輪ジミを作ったりする原因になります。

タイプ主な原因家庭での応急処置
水溶性汗・お茶・ジュースなど乾いた布で軽く押さえて水分を吸い取る程度にとどめる
油溶性皮脂・食べこぼし(油もの)・ファンデーションこすらず陰干し。無理に拭き取らない
不溶性・経年変化カビ・黄変・古いシミの酸化家庭での処置は避け、専門店へ相談

いずれのタイプも、シミを見つけたその場でこすったりドライヤーで乾かしたりするのは避けてください。熱を加えると成分が繊維に定着し、後のしみ抜きが難しくなります。

家庭でお手入れしていいもの・ダメなもの

  • OK: 脱いだ直後のほこり払い、陰干しによる湿気飛ばし、衿・裾の土ぼこりを乾いた布で軽く払う
  • NG: 水や中性洗剤を直接つけて拭く、シミ部分をこする、家庭用のシミ抜き剤を使う
  • 判断に迷ったら: シミの原因が分からない・古いシミ・広範囲にわたる場合は、無理をせず専門店に相談するのが安全です。

正絹(シルク)は水に弱く、家庭での水洗いは縮み・変色のリスクが高い素材です。判断がつかない場合は触らずに保管し、早めにクリーニング店へ持ち込むことをおすすめします。

プロのしみ抜き・丸洗いの料金相場(取得時点)

しみ抜きは「丸洗い」とは別料金で、シミの大きさ・古さ(新しいか変色しているか)によって金額が変わるのが一般的です。以下は2026年7月時点で確認できた目安です。

シミの状態直径1cm以下1〜2cm2〜3cm3cm以上
新しいシミ約1,000〜1,800円約2,000〜2,700円約2,500〜3,500円約4,000円〜
古い・変色(黄変)シミ約1,500〜3,000円約3,000〜4,000円約3,500〜5,000円約5,000円〜

丸洗い(着物全体のクリーニング)は目安として6,000円前後からのケースが多く、しみ抜きをオプションとして加算する料金体系の店もあります。実際の金額は店舗・素材・シミの状態によって幅があるため、見積もり時点の金額として捉えてください(出典: 着物シミ抜き料金相場)。

業者選びで確認したいポイント

  • 無料見積もりの有無: シミの数・大きさは実物を見ないと確定しないため、事前見積もりができる店を選ぶ
  • 正絹・洗える着物など素材への対応実績: 素材によって薬剤・工程が異なるため、実績を確認
  • カビ・黄変など難しいシミへの対応可否: 「他店で断られたシミ」を扱っているかは店舗ごとに差がある
  • 納期: しみ抜きは数日〜数週間かかることが多く、着用予定がある場合は余裕を持って依頼する

宅配クリーニングと店頭・出張の違いも、料金や納期に影響します。急ぎでなければ、複数店舗で見積もりを比較してから依頼先を決めるのが安心です。

注意

  • 本記事の料金は2026年7月時点で確認できた情報を基にした目安です。実際の金額は着物の状態・素材・依頼先によって異なるため、依頼前に必ず見積もりを確認してください。
  • カビによるシミは家庭での応急処置だけでは完全に落ちない場合があります。無理に自己処置せず、早めに専門店へ相談することをおすすめします。
  • 古い着物や正絹素材はデリケートなため、シミの原因が不明な場合は自己判断で洗わず、専門店に状態を見てもらってください。

きもの査定ガイド編集部

編集部

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